ティアグラ4700モデルのSTIと前後ディレーラーを入手しました。
これでこの忌々しいケーブルともお別れです。
コンポ交換に至った記事はこちら。
新型のティアグラは旧10速のコンポとは互換性が全くないと言われてますので、どこが違うのか比べてみました。
今は使っていない105ですが、レロレロ号に使っているアルテグラと同じ年代なのでこちらで比較します。
レロレロ号には、もともとバンド式のフロントディレーラーが付いていたのですが、アルテグラが直付けタイプだったので今は台座クランプを使用しています。
今回の換装でバンドタイプと直付けとどちらを選ぶか悩みました。今回の交換を決断した際に直付けタイプの在庫が無くてバンドタイプをポチりそうだったのですが、この先の発展性を考えるとバンドタイプは今後の発展性がない。
悩んでいたら一週間もしないうちに直付けタイプの在庫が表れたので速攻でポチりました。
同じ10速仕様なのでブラケットの支点からガイドの作用点までの距離はほぼ変わりませんが支点からケーブルの取付ボルトの位置が倍くらい違います。
てこの原理でケーブルの引きを軽くしているのでしょう。
ただこの方法だとケーブルの引く量(変速ごとにワイヤーを引く長さ)が長くなってしまうので取付ボルトからワイヤーを張る方向とブラケットの支点がなす挟角を狭くすることで引き量を減らしているのでしょうね。
ガイドもインナー側には樹脂のプレートが付きアウター側のプレートの形は前方の膨らみが大型化して内側にせり出して見えます。ブラケットの内側の形は105が長方形の空間だとするとティアグラは左に傾いたひし形でしょうか。
リターンスプリングはティアグラの方が柔らかいです。リーチが長いのにスプリング力を弱めているのはワイヤーの引く方向に無理をさせているからなのでしょう。
105はロックボルトの左側にワイヤーを通します。この向きだと締め上げる際にワイヤーの張りが緩みにくいです。
ティアグラはボルトに対して右側からワイヤーを通します。
ボルトを締めるときにワイヤーのテンションが緩む可能性はありますが、使用時にはボルトが閉まる方向に力がかかるので安全対策かな?
左のペダルが逆ネジなのと似たような発想なのだと思います。
さて、問題なのはこの CABLE IN の矢印の右側にあるコンバーターってやつです。
このパーツの入れ方によってピンの位置が左右に1ミリほど移動させることができます。
で、何のため?コンバーターなんていう大そうな名前がついており、さらに専用の調整器具まであるのですが、ネットで調べてもよくわかりません。
コンバーターを辞書で調べると整流器とか変換器と出てきます。コンバートで調べると何かを何かに変えるって事。何を変えるんだ?1mm位置をずらすことで何が変わるんでしょう?
ディレーラーにこの判定ツールを取り付けてワイヤーの位置がツールの真ん中の線のどちらかに来ているかでコンバーターのON/OFFを判断するのですが、真ん中だった場合はどちらでもいいと・・・。
ますます必要性を感じなくなりました。
105のワイヤーはこの角度で固定されますが、装着時はBBの下から上がってきたワイヤーがもっとガイド寄りを通ります。なのでワイヤーが引かれると固定された部分ではワイヤーに対して下向きの方向とボルトの軸方向に向かって力がかかります。
一方ティアグラの方はこの角度でワイヤーが固定されます。
偶然ですが、フレームに取り付けてワイヤーを通した時もワイヤーはほぼこの角度になります。
ネットの情報によるとディレーラーベースとガイドをつなぐ2本のアームにある4つの軸のうち、この方向で見ると左上の軸(薬指の右下)よりもワイヤーが右を通るか左を通るかで判断できるようです。
そう考えるとぎりぎり左を通っているのでコンバーターはOFFです。
この角度でワイヤーを固定するとワイヤーを引っ張った時に固定ボルトの軸方向にはあまり力がかかりません。
105は強い力でワイヤーを引くとボルトにしがみつこうとするのに対して、こちらは滑って外れる可能性がありそうです。
それを抑えるためのピンみたいですね。では、なぜピンの位置を変えるのでしょうか?
コンバーターがONの時はピンが右寄りになると思っていたのですが、左寄りなんですね。
ワイヤーを直線に張れるようにするためのピンだと思っていましたが、どうやらそうではなさそうです。
上の図を見ると、コンバーターのON判定が出た場合ワイヤーを引いてもOFFよりも固定ボルトの軸に向かって力がかからないので、コンバーターを使ってボルトの軸に力がかかるように向きを変えてます。
いわゆるワイヤーの外れ防止でしょうね。
だったらピンの位置は最初からONでも良さそうなんですけど・・・。
ワイヤーはまっすぐな状態で引くのがいちばん伝達効率が高いはずなのに、コンバーターONでは右の下側から立ち上がったワイヤーを左方向にずらしているので、ワイヤーはピンから下で湾曲します。(写真は見事にまっすぐです)
微妙な差ではありますが、湾曲があるとSTIを操作してもワイヤーがまっすぐに伸びるまで、ディレーラーは動きません。
と、いうことはON状態では操作性を犠牲にしてでもワイヤー脱落防止を優先しているのでしょう。
まとめると、
1.コンバーターはOFFで使う方がディレーラーの性能を発揮できる。
2.ON判定のフレームに関してはOFFのまま使うとワイヤー脱落の危険が
ある。
3.安全性を考え、多少の操作性を犠牲にしてもコンバーターでワイヤーの
脱落防止の措置を取った。
こんな感じですかね?
ああ、すっきりした。
いちいち組んだり外したりして確認するのが面倒くさいと思う人には、判定器具オススメです。
あくまでも今回の話は、わたくし個人の見解なので、本当のところはわかりません。
その点はご理解ください。